
少年の肩には、小さな白い獣がいつも寄り添っていた。
その姿を見て笑う者もいれば、不吉な前触れだと目を背ける者もいた。しかし少年だけは、その生き物がどこから来たのかを尋ねたことがない。
気がつけば隣にいて、気がつけば眠っている。ただ、それだけで十分だった。
村の古い言い伝えには、こう記されている。
「森に選ばれた者には、言葉を持たぬ案内人が現れる。」
誰もその意味を知らない。昔話だと笑われ、子どもたちはやがて忘れていく。
けれど、少年が森へ足を踏み入れるたび、白い獣は必ず同じ方向を見つめていた。
そこには風しか吹いていない。
それでも何かを待ち続けるように、静かに耳を立てる。
少年はまだ知らない。
自分の旅は、この小さな出会いから始まっていたことを。
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とまぁ、少しずつ自分の世界を作っていこうと思う。