タンパク質は大事だよな。
最近、そんなことを考えながら食事をしている。
筋肉をつけたいとか、ものすごく健康になりたいとか、そういう大げさな話ではない。毎日を元気に過ごすために、食べるものはちゃんと考えたいな、くらいの気持ちである。
そこで最近よく食べているのが、きな粉だ。
きな粉。
あの、香ばしくて、ちょっと粉っぽくて、昔から和菓子なんかにも使われているやつである。
きな粉って、もともとは大豆を炒って粉にしたものらしい。
つまり豆だ。
しかも、タンパク質も含まれている。
「おお、これはいいじゃないか」
ということで、最近は毎日のように食べている。
ところが、ふと食卓を見渡してみると、ちょっと気になることがあった。
きな粉。
納豆。
豆腐。
……豆だらけではないか。
イヒヒヒ。
朝にきな粉を食べ、食事に納豆が出てきて、味噌汁には豆腐が入っている。
大豆三兄弟である。
いや、四兄弟かもしれない。
味噌も大豆だからな。
そう考えると、我が家の食卓は思っていた以上に大豆に支配されている。
「さすがに少し控えたほうがいいのかな?」
なんて一瞬思う。
でも、好きなんだよなあ。
納豆も好き。
豆腐も好き。
味噌汁も好き。
そして、きな粉も好き。
好きなものを食べているだけなのだから、無理に遠ざける必要もないのではないか。
もちろん、何事も極端になりすぎないことは大事だと思う。
大豆だけ食べていればいいわけではないし、野菜も食べたい。魚や肉、卵など、ほかの食品からもタンパク質を摂ることができる。
だから「豆を食べまくるぞ!」というよりは、いろいろなものを食べながら、その中に大豆食品もある。
そんなくらいでいいのだろう。
しかし、今日の主役はやっぱりきな粉だ。
僕の場合、きな粉をそのまま食べるということはしない。
粉をスプーンですくって、そのまま口に入れたら、たぶん盛大にむせる。
そこで、ヨーグルトと混ぜる。
そして、ハチミツを入れる。
これが僕の黄金トライアングルである。
きな粉。
ヨーグルト。
ハチミツ。
この三つが、ちょうどいい割合で混ざったとき。
うまい。
かなりうまい。
「これはデザートではないか?」
と思うくらいである。
きな粉の香ばしさに、ヨーグルトの酸味が加わる。
そこへハチミツの甘さがやってくる。
三者がそれぞれ違う方向から攻めてくるのに、最後にはちゃんとまとまる。
食べ物って面白い。
一つひとつでは普通に見えるものでも、組み合わせることで別の顔を見せてくれる。
さらに、ここへバナナなんか入れてしまう。
もう完全にデザートだ。
キウイを入れてもいい。
季節のフルーツを入れてもいい。
ヨーグルトの白。
きな粉の淡い茶色。
ハチミツの黄金色。
そこへバナナやキウイの色が加わる。
なんだか見た目まで楽しくなってくる。
夕食後にこれを食べる。
「ああ、今日も食べたなあ」
と満足する。
食べるというのは、単純な栄養補給だけではないのかもしれない。
もちろん、体を動かすためのエネルギーや、健康を維持するための栄養は必要だ。
でも、それだけだったら、毎日の食事はずいぶん味気ないものになってしまう。
おいしい。
香りがいい。
食感が楽しい。
好きなものを組み合わせてみる。
今日はこれを食べてみよう。
そんな小さな楽しみが、毎日の生活を作っている。
僕は絵を描く。
ゲームもする。
映画も見る。
そして料理もする。
どれも人生にとって絶対に必要なものではないかもしれない。
でも、そういう「なくても生きてはいけるけれど、あると嬉しいもの」が、人生を少し面白くしてくれるのだと思う。
今日もきな粉を食べる。
納豆も食べる。
豆腐も食べる。
……やっぱり豆だらけだ。
イヒヒヒ。
まあ、好きなんだから仕方がない。
ただし、豆だけに偏らず、野菜も果物も、いろいろなものを食べよう。
そして食後には、きな粉とヨーグルトとハチミツ。
そこへバナナかキウイ。
これが最近の僕の小さな幸せである。
健康のため。
栄養のため。
そして何より、おいしいから。
食の幸せって、案外こういうところにあるのかもしれない。
今日も一杯、うまいものを食べよう。
明日も元気に絵を描くために。
そしてまた、何かおいしいものを発見するために。